退職代行は、退職の意思を代わって伝えてくれます。退職したくても「退職します」という一言が言い出せない方にとって、心強いサービスです。
非常に頼もしいサービスですが、利用して後悔する体験をした方はいらっしゃらないのでしょうか?
今回は退職代行を利用して「後悔」を感じるケースや後悔しないためのコツを紹介していきます。利用して後悔しない退職代行業者もお教えしますので、ぜひ最後までご覧ください。
- 退職代行で後悔したという声は少ない
- 「高額な料金の請求」や「会社とのトラブル」で後悔した人はいる
- 後悔しないようにするには退職代行業者選びが重要
- 自分の状況にあった退職代行業者を選んで、希望通りの退職を叶えよう!
目次
退職代行を利用して「後悔した」という意見はあまり見られない
Tさん
筆者
退職代行は年々働く方々に身近な存在になり、退職の方法として珍しくなくなってきました。退職代行で社員に退職された経験のある会社は、就業規則などで「退職代行対策」を始めているほどです。
退職代行が「退職の一手段」だと世間に認知され利用するハードルが低くなったことは、「退職代行を利用して後悔した」という意見があまり見られない理由の一つでしょう。
また退職代行業者は10年ほど前に比べると圧倒的に業者数が増えており、現在は150社以上の業者がサービスを展開しています。
業界で勝ち残るために業者同士が切磋琢磨している結果、退職代行業界全体の質が高くなったことも依頼者が後悔しない理由になっているようです。
退職代行を利用して後悔する6つのケース
Yさん
退職代行を利用して「後悔した」という意見は少ないですが、実際に後悔するケースはあります。
想定外の高額な料金を請求された
各退職代行の公式ホームページをのぞくと、その業者の利用料金が掲載されています。しかし大きく書かれている料金だけで、退職代行のすべての業務を請け負ってもらえるとは限りません。
退職代行を利用する人は「有給を全部消化したい」や「未払残業代をちゃんと払ってほしい」、「私物は自宅に送ってほしい」など、それぞれ希望があります。
退職の希望を叶えるためにオプションをあれこれつけるうちに、退職完了がしてから予想もしない高額な料金を請求されるケースがあるようです。
依頼した後に会社から連絡がきた
たいていの退職代行のホームページには「会社と連絡を取らなくていい」と書かれています。「連絡を取らなくていい=連絡がこなくなる」と思ってしまいますよね。
退職代行は会社へ依頼者本人に連絡しないように傾向してくれますが、残念ながら法的な効果や罰則はありません。そのため強引な会社は退職代行を飛び越えて依頼者と連絡を取ろうとします。
丁寧な退職代行業者なら「もし会社から連絡がきたら、応対せずに弊社に連絡してほしい」と教えてくれるので、万が一会社から連絡がきたときに備えられるはずです。
連絡がきても応対しなくていいとも言われているので、安心できるでしょう。
しかし不親切な業者はとくに説明がないので、会社から連絡がくると「サービスの悪い退職代行に依頼してしまった!」という後悔になってしまいます。
依頼した日に退職できなかった
民法第627条では「退職の意志を示してから2週間後に退職できる」と定められています。反対に言うと、退職代行を使っても自力で退職しても「退職の意思を示してから2週間」は退職できません。
ただし会社側が納得してくれた場合、退職の意思を伝えたその日に退職できます。会社側に納得してもらうには、退職理由の説明や退職に納得してもらうための話し合いが必要です。
しかし退職代行の中には、法律上会社との話し合いのできない業者があります。会社が「すぐに退職されるのは困る」と即日退職を拒否してきたとき、話し合いのできない業者は説得できません。
希望通りの退職にならないため、退職代行を利用して後悔してしまうようです。
業者の態度がいい加減だった
先ほど退職代行業界全体の質が高くなってきていると述べましたが、すべての業者が親切丁寧というわけではありません。相談に対する受け答えや態度がいい加減で依頼者を不安にさせる業者もあるようです。
しかし退職代行を利用する人は「退職代行を利用するのがはじめて」という方が多く、ご自身の相談した業者がいい加減な業者だと気づかずに依頼してしまいます。
職場や上司からのストレスで心身共に追い詰められていたら、ほかの業者と比較する余裕がないのは当然でしょう。
利用後に「丁寧」「親切」など口コミのある業者を見つけると、雑な業者に依頼したことを後悔してしまいます。
会社とトラブルになってしまった
Fさん
Sさん
懲戒解雇の撤回や損害賠償請求の代理対応といった法的事務は、弁護士にだけ認められた行為です。そのため弁護士以外の退職代行には対応できません。
退職をうまくできなかったうえに弁護士に相談しなおさなければならないので、後悔するかもしれません。
自分で退職を伝えなかったことに後悔した
退職代行を利用して退職してから「やっぱり自分で伝えればよかった」と後悔する人もいるようです。
退職代行は「依頼者に代わって退職の意思を伝えるサービス」です。当然ながら依頼者が、会社や上司に直接連絡したり出社したりせずに退職できるのが原則になります。
お世話になった人達にも一切挨拶することなく、職場を去らなくてはいけません。
「不義理をした」「申し訳ない」と後悔するなら、今の職場で教えていただいたことを活かしながら次の職場でしっかり働きましょう。次の職場で活き活き働く姿は、お世話になった人達へのなによりの恩返しになるはずです。
退職代行を利用して「後悔した」人の意見
Wさん
退職代行を利用してよかったという声
Eさん
絶対に後悔したくない人向け!退職代行の選び方
退職代行は、退職手続きを代わって行ってくれます。つまり退職代行業者選びこそが、後悔しない退職代行での退職のカギです。
一日も早く退職したい状況だと、「どんな退職代行でもいいからすぐに助けてほしい」と思うかもしれません。しかし一歩立ち止まってしっかり業者を選べば、確実に満足のいく退職ができるでしょう。
対応してくれるサービスの範囲をチェックする
退職代行選びをするときは、なぜ退職代行を利用したいのかを明確することが大切です。叶えたい退職がイメージできたら、業者ごとのサービスの範囲をチェックしてみましょう。
退職代行は、運営元によって対応できるサービスの範囲が異なります。
運営元 | 民間企業 | 労働組合 | 弁護士 |
---|---|---|---|
退職の意思を伝える | 〇 | 〇 | 〇 |
有給など退職の要望を伝える | 〇 | 〇 | 〇 |
退職日の交渉 | × | 〇 | 〇 |
有給など退職の交渉 | × | 〇 | 〇 |
未払残業代・給与の交渉 | × | 〇 | 〇 |
未払残業代・給与の請求 | × | × | 〇 |
パワハラなどの損害賠償請求 | × | × | 〇 |
会社から損害賠償請求されたときの対応 | × | × | 〇 |
料金相場 | 1~3万円 | 2.5~3万円 | 5~7万円 |
たとえば会社とトラブルを抱えている場合に民間企業の退職代行に依頼すると、会社とのトラブルが大きくなる恐れがあります。
反対に会社へ退職の意思だけを伝えてほしいという方が弁護士の退職代行に依頼すると、無駄に多くの料金を支払うことになるはずです。
ご自身の希望に対応できる退職代行業者を選ぶようにしましょう。
実績が少ない業者は避ける
さまざまな退職に対応していくためには、知識やノウハウが必要になります。退職は依頼者それぞれ状況や環境が違うため、一度としてまったく同じ依頼はありません。
そのため知識やノウハウは実績を積むことでしか得られないのです。つまり多くの実績のある業者に依頼すれば、退職の成功率も高まります。
実績というと、「老舗の会社」をイメージする方も多いのではないでしょうか。しかし退職代行はここ10年ほどで認知度が上がり、業者数も増えてきました。
そのため創業してから日の浅い業者も多くあります。退職代行業界は「創業から日が浅い=実績が少ない」ではありません。
自社の退職代行の腕に自信のある退職代行業者は、ホームページ上に「退職相談実績2,000件以上」「退職成功率100%」などと明示しています。ぜひ参考に選んでみてください。
悪い評判・口コミは多い業者に依頼しない
悪い評判や口コミを書かれるのは、依頼者個人の感想によるものも多いようです。
- 個人の感じ方や受け取り方
- 依頼者側が退職代行の選び方を間違っている
- ヤラセや嫌がらせ
- 本当に退職代行業者の質が悪い
悪い評判や口コミはどこまでが真実かわかりかねる部分もあります。
しかし退職は人生において大切な決断です。大切な決断をゆだねるのに、悪い評判や口コミのある業者を選ぶようなリスクを冒す必要はありません。
退職代行を選ぶときは評判のいい信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
相談時に料金の仕組みを確認しておく
退職代行のホームページには料金が「24,000円」などと明記されている場合が多いです。料金表示を見ただけで安心せずに、相談時に料金の仕組みを確認するようにしましょう。
たとえば弁護士の退職代行だと未払残業代や退職金など「金銭の請求」を依頼すると、退職代行料金とは別に回収金額の20%を報酬として支払うこともあります。
料金の相談が苦手な人は「追加料金一切なし」の退職代行業者を選ぶようにしましょう。追加料金一切なしならば最初に支払う料金以外の料金は発生しないので、安心して依頼できます。
料金が安い退職代行業者が「いい業者」とは限らない
退職代行での退職は、自力での退職と違いお金がかかります。退職後の転職活動費や生活費などのことを考えると、できるだけ出費は抑えたいですよね。
だからといって「料金が安い」を最優先にして退職代行を選ぶのはオススメできません。退職代行の料金相場で、一番安いのは民間企業の退職代行です。
しかし料金の安さだけで選ぶと、「有給や未払残業代の交渉をしてもらえなかった」「会社とのトラブルに対応してもらえなかった」といった後悔をしてしまいます。
退職代行を選ぶときは
料金よりもまずサービスや実績を優先するようにしましょう。
後悔せずに退職できるオススメ退職代行比較表
退職代行業者名 | 1位 退職代行OITOMA | 2位 弁護士法人みやび | 3位 フォーゲル綜合法律事務所 | 4位 退職代行ガーディアン | 5位 退職代行TORIKESHI |
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運営元 | 労働組合 | 弁護士 | 弁護士 | 労働組合 | 労働組合 |
料金 | 24,000円
追加料金なし |
55,000円~ | 33,000円~ | 29,800円
追加料金なし |
25,000円
追加料金なし |
おすすめの人 |
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パワハラやセクハラなど労働問題に悩まされている人 |
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労働組合法人の退職代行に依頼して安心したい人 | LINEだけで退職を完結させたい人 |
受付時間 | 24時間 | ||||
相談方法 | LINE・電話 | LINE・メール | LINE ※10時~19時は電話相談も可能 | LINE・電話 | LINE |
無料相談 | |||||
退職成功率 | 100% | ||||
即日退職 | |||||
全額返金保証 | |||||
その他 |
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口コミ・評判 | LINEでのやりとりだけで、簡単だった。依頼したその日に会社を辞められた。 | 退職の悩みを親身になって聞いてくれた。 | 弁護士なのに土日でも対応してくれたので、とても心強かった。 | 急な退職にも対応してくれたので、助かった。 | 無料の転職サポートがあり、次の就職先が早く決まった。 |
公式サイト |
退職代行で後悔したくない人からよくある質問
退職代行で後悔するケースや、後悔しないための退職代行の選び方をご紹介してまいりました。最後に退職代行で後悔したくない人からよくある質問にお答えします。
退職代行を使ったら「頭おかしい人」だと思われませんか?
以前なら退職代行を使うと「頭おかしい」「クズ」「逃げた」といったことを言われたかもしれません。しかし最近は退職代行での退職が珍しくなくなってきており、「頭おかしい」といった声は小さくなりつつあります。
まったくなくなったわけではないですが、気にする必要もありません。というのも「頭おかしい」などと言われるのは、辞めた職場の中だけだからです。
辞めた会社で言われている悪口なんて耳に入ってくることはないですし、職場の人に会う機会もないでしょう。聞こえることのない悪口よりも、自分の心身を気遣ってください。
退職代行の利用は転職先にバレることがありますか?
退職代行の利用が転職先にバレることはほぼないといえます。退職代行を利用したことは退職の書類のどこにも記載されません。市役所やハローワークなどの公的機関に登録されることもないです。
また転職活動中や再就職の履歴書や職務経歴書、面接で退職代行を利用したと申告するところはありません。つまり転職先が前の会社に問い合わせでもしない限り、退職代行を利用したことはバレないのです。
かといって退職代行を使ったかどうかの確認のために、いちいち元職場に問い合わせることなんてあまり現実的ではないですよね。
退職代行の利用がバレる可能性はゼロではありません。しかし気にする必要はないので、安心してください。
【まとめ】退職代行で後悔することはある?
退職代行を利用して後悔したという声は少ないですが、あることは事実です。後悔しないためには、退職代行選びを慎重に行いましょう。